「住む」ための道具として計画した住宅です。
建物を維持するなかで四季がある日本の風土を知り、住宅は軒を深くとることで雨や日射への負荷を軽減できるとかんがえています。
自己所有の戸建の場合、メンテナンス費用は避けられないものです。
そこで、外観デザインを損なわずに屋根や外壁費用が軽減できる仕様としました。
メンテナンス性のよい屋根材・外壁材を採用し基礎高さは通常の高さよりも20cm高くして床下のメンテナンス性、防湿に配慮しました。室内の換気・空調は複雑な設備機器に頼らず、将来取り換えが容易な壁付けの機器を採用しました。
リビングの吹抜けは意匠性を狙ったものではなく日射・換気を考慮して設けたものです。室内の要所に無垢材や漆喰壁を使用し調湿効果が得られるようにしています。水廻りはやや大きい空間に作り、洗濯室内干し場・ドアレスのクローゼットを設けて日常頻繁に動くであろう場所を集約した動線にしました。
採光の取れる透明な屋根材を使ったベランダは雨天でも使える遊びの空間だけでなく、将来 太陽光パネル設置も可能です。